AIによる株式投資中級【キャッシュフロー】

ところで,カネの流れを「キャッシュフロー」(cash flow)と呼びます。

第一に,投資家からの資金調達が必要であり、具体的には株式発行,社債発行,銀行借入などによって賄われます(①)。

第二に,集まった資金を使って投資プロジェクトを実施します(②)。

これは設備投資や在庫投資(原材料の購入)によってモノを生産する活動です。

第三に,モノの販売によって資金を回収します(③)。

第四に,投資家に対して返済。利子の支払い,利益の分配(配当)を行いますが(④a),通常,利益の何割かは企業の内部に残して(内部留保),再びビジネスに再利用します(④b)。

このように,企業のビジネスは「カネ→モノ→カネ」のプロセスで成り立っています。

つまり,投資家から提供されたカネをモノに替え,その販売によってカネを取り戻すという作業の繰り返しです。

もし④>①ならば,当初よりもカネが増えているのでビジネスは成功しています。逆に,④<①ならばカネを減らしているので失敗に終わっています。

ビジネスの成功は,“売れるモノ”を供給して消費者から評価された証拠ですから,社会に恩恵をもたらしたと理解されるべきです。

以上のように,この科目はヒトやモノの資源配分とも無関係ではありません。

私たちの生活を支えているビジネスであれば社会から評価されるし,そのようなビジネスを支えているファイナンスであれば投資家から評価されます。

実際に,あるビジネスが私たちの生活を支えているかどうかは,希少な資源を私たちの満足につなげたかどうかで判定してよいでしょう。

たとえば,まずいラーメン屋は,株主資本(カネ),小麦粉(モノ),アルバイト(ヒト)という希少な資源を無駄遣いして,売れ残りのゴミ(モノ)を作り出す社会悪でしかありません。

これとの対比で言えば,美味いラーメン屋はこれらの資源を有効に使っており,私たちの満足度を大いに高め,それに見合った利益を企業にもたらします。

きちんと利益を稼ぎ出す企業は,消費者の満足度という尺度のもとで,希少な資源を有効に活用していると評価されるべきなのです。