AIによる株式投資中級【コーポレートファイナンス】

本サイトが扱う「コーポレートファイナンス」(corporate finance)は,企業のカネに関するマネジメントを研究する科目です。

この科目では,ファイナンスがビジネスを支え,ビジネスが私たちの生活を支えていることを学びとってください。

たとえば,航空会社の株主が航空ビジネスを支え,その航空ビジネスが海外旅行に行きたがる私たちの生活を支えていることを理解するということです。

もちろん。航空ビジネスを支えているのは株主だけではありません。

たとえば,上空や地上で働く従業員(ヒト),大空を舞う飛行機(モノ)がなければ,まったく航空業は成り立ちません。

しかし,リスクを負担する株主(カネ)がいなくても航空業はまったく成り立たないはずです。

ヒトやモノの視点でマネジメントを学ぶ科目があるのと同様(人的資源管理や生産管理など),ファイナンス(財務管理囗まカネの視点でマネジメントを学びます。

投下したよりも回収できるカネのほうが減ってしまう事業活動(ビジネス)など,消費者から評価されないモノを生み出したという点において,希少な資源を浪費した失格だと言わなければなりません。

しっかりと利益を稼ぎ出すビジネスは,公序良俗に反する不正な行為を犯しているのでもないかぎり,きちんと社会から評価されるべき存在なのです。

自由主義経済においては。事業活動(ビジネス)に成功する場合に得られる利益が挑戦を促す原動力になっています。

仮に利益の追求それ自体が否定されるのであれば,誰もリスクのある投資機会には挑戦しなくなりますので,せっか〈事業活動(ビジネス〉のアイデアを思いついても実現しないことになるでしょう。

残念なことに,しばしば利益を稼ぎ出すことを汚らわしく捉える風潮さえ,世間一般では見受けられます。

しかし,利益を追求するマネジメント(経営囗ま,希少な資源を私たちの満足につなげるエコノミクス(経済)と矛盾するどころか,むしろ整合的な関係にあります。

本サイトは,ファイナンスが経営学の一種であると同時に,経済学の一種でもあるという性質を強調して記述しています。

多少なりともファイナンスに関係する実務家や学生たちにとって。自分たちの仕事や勉学の意義を経営(マネジメント)の文脈で捉えるだけでなく,経済(エコノミクス)の文脈でも捉えたほうが,より高い使命感が得られるだろうと期待しています。

数多くの教科書がそうであるように,本サイトの記述は1960年代以降に欧米で確立したファイナンス理論に基づいています。

いまやファイナンス教育における標準(スタンダード)ですが,いくつかの領域に枝分かれしています。

企業の視点ならば「企業財務」(corporate finance)。投資家の視点ならば「証券投資」(investment)ないしは「金融工学」(financial engineering),市場の視点ならば「証券市場」(capital market)といった具合です。
これらの科目はまったく独立しているわけでもなければ,他の視点を無視して理解できるものでもありません。

企業や投資家をプレイヤー(選手)とみなせば,両者がぶつかる場はフィールド(竸技場)に相当します。

選手の立場でいかにプレイするかを考えるためには,相手方のプレイも考えるべきですし,フィールドの特徴もよく理解できていなければなりません。

また,望ましいフィールドを設計するためには,プレイヤーの動き方を考慮しなけれぱならないはずです。

「コーポレートファイナンス」(corporate finance)は,株式会社の財務的な意思決定を研究する学問です。

もう少し平たく述べると。カネに関するマネジメントを取り扱っています。

経営学や経済学の一種と位置づけられます。

まず,「経営学」(business administration)はビジネスの原理や構造,その合理的な管理法などを研究する学問ですが,より少ない経営資源(ヒト,モノ,カネ)で同じアウトプット(製品・サービス)を生み出すための工夫をしていると言えばわかりやすいでしょう。

もちろん,コーポレートファイナンスはカネに関するマネジメントですから,その意味において経営学の一種だと言えます。

次に,「経済学」(economics)は希少な資源をいかに効率よく利用するかを検討する学問です。

語源はeconomy (節約)ですから,わかりやすく言えば「ケチ学」です。難しい「経世済民」という言葉よりも,このほうが本質を理解しやすいでしょう。

カネの資源配分に関係している点においてもコーポレートファイナンスも経済学の一種なのです。

ファイナンスに対する理解を深めるために,企業形態の歴史を概観しておくことにしましょう。

日本の代表的な企業形態である「株式会社」は,その起源を16世紀に求めることができます。

当時のヨーロッパでは胡椒(コショウ)をほとんど栽培できず,商人がピンセットで粒を数えるほど高級品でした。

そのような事情もあって,従来,一般庶民はまったく味気のない肉料理で我慢していたのです。

しかし,羅針盤が改良されたり,丈夫な快速帆船が普及するなど,航海技術の飛躍的な発展によって「大航海時代」(15~16世紀)が到来しました。

アフリカ南端をまわる航路で東インド貿易を行うことが可能になったのです。

そこで商人たちは資金を出し合って大きな船を用意し,東インド地域から胡椒を買ってくる貿易会社を設立しました。

不幸にして難破や海賊に襲われることもありましたが,無事に帰港すれば積み荷の胡椒が飛ぶように売れたのです。

投資家は出資割合に応じて利益を山分けすることになります。

このビジネスのおかげで,一般庶民も徐々に美味しい肉料理を楽しめるようになりました。