AIによる株式投資中級【効率的フロンティア】

さて,2銘柄で成立することは3銘柄以上でも同様です。A社株とB社株を組み合わせて弓型の曲線ABが得られますが,B社株とC社株を組み合わせても弓型の曲線BCが得られます。

さらに,前者と後者のポートフォリオを組み合わせれば,3銘柄を含む弓型の曲線を描くこともできます。

このようにして組み入れる銘柄数を増やしていくと,徐々に曲線は左方向に張り出していきます。

つまり,より低いリスクで同じ期待収益率を実現できるようになります。

なぜなら,組み合わせの数を増やすほど,変動パターンを相殺しあう理想的な関係が生じやすいからです。

すべての銘柄を組み合わせて分散投資をするとき,これ以上はリスクを低める効果が生じない理屈になります。

実際に構築できる組み合わせをすべて含んだセットは「投資機会集合」(portfonoopportunity set)と呼ばれます。

これは傘を半分ほど開いた形に似ているため,しばしば「ポートフォリオの傘」とも呼ばれます。

さて, A, B, C社株…を,それぞれa, b, c %…といった割合で組み合わせていきますが,望ましい配合比は「効率的フロンティア」(efficient frontier)と呼ばれる曲線上(投資機会集合の左上部)にしか存在しないはずです。

なぜなら,リスク回避型の投資家を想定する前提下において,同じ期待収益率ならば低リスクのほうが望ましく,同じリスクならば高期待収益率のほうが望ましいからです。

つまり,投資機会集合の中に位置するほとんどの点は,投資対象として魅力的でないがゆえに,この段階で検討の対象から外すことができるのです。