AIによる株式投資初級【広がるQRコード決済】

銀行界やフインテック系企業が、QRコード決済の普及に向けた動きを本格化させつつある。

2018年7月には経済産業省主導で「キャッシュレス推進協議会」が発足し、規格統一に向けた動きも始まった。

カードの磁気やICチップ情報を読み取る代わりに、モバイル機器を用い、QRコードの読み取りにより決済する方式は、スマートフォンの普及が背景にある。

QRコード決済は、磁気やICチップ決済と異なり、専用の決済端末やネットワーク回線を導入する必要がないことから、相対的に低コストでの導入・運用が可能となる。

とりわけ広範な普及が進艇したのが、中国である。

2011年末にアリベイ(Alipay)がQRコード決済を導入し、2013年8月にスタートしたWeChat Paymentも同方式を採用した。

この2大モバイル決済のユーザーは、2017年末までには、それぞれ5億人を突破している。

中国ではクレジットカードやデビットカードがいまだ普及途上にあるなか、これらのQRコード決済サービスは、平均0.6%程度という低廉な加盟店手数料を武器に、利川可能な店舗を急拡大させた。

決済方法としては、支払い側かQRコードを表示し、店舗側かこれを読み取る方式と、店舗側か表示したQRコードを支払い側か読み取る方式がある。

特に後者の場合、店舗側はQRコードをプリントアウトして掲示するだけでも良い。

シェアサイクルの車体にQRコードを貼付することで、利用料金の決済が可能になるなど、様々な利用シーンに対応できるメリットもある。

ただし偽造コードにすり替えられるリスクがあるため、セキュリティーを重視する場合には一定時間ごとに異なるQRコードを表示する方式が選択される。

先進国においても、QRコード決済のメリットに着目し採用する事例は少なくない。米国で最も普及しているモバイル決済、Walmart PayもQRコード決済である。

利便性という点では、QRコードを表示し読み取るという手間がかかる点で、非接触決済には劣る面もある。

従ってQRコード決済は、従来型のキャッシュレス決済を導入しにくい場合に適した方式と言えよう。

わが国においては、増加する中国人観光客のニーズへの対応を目的として、Alipay、WeChatPayment決済を導入する動きが進んでいる。

国内利用者向けのQRコード決済サービスは、2016年にスタートした楽天Payや、フィンテック系ベンチャーのOrigami Payが草分けである。

その後、2017年1月にLINE PayがQRコード決済に対応し、2018年4月には、NTTドコモが「d払い」というQRコード決済を導入した。

銀行界では、2017年7月に横浜銀行とGMOペイメントゲートウェイが「はまPay」を導入、2018年5月にはメガバンク3行が新たな共通決済サービス「BankPay」(仮称)の導入で合意した。

この他、飛騨信用組合が主導する「さるぽぽコイン」など、地域通貨における利用例もある。

2018年6月末、LINEカ9年間手数料無料となるQRコード決済の加盟店向けアプリの導入を発表した。

その数日後には、ヤフーも加盟店手数料などを無料とする新たなQRコード決済の導入を発表、8月にはアマゾンジャパンがAmazon PayにQRコード決済を導入し実店舗での展開を開始するなど、競争が活発化している。

多数のQRコード決済サービスが併存する場合、加盟店においてそれぞれ異なるQRコードの表示・読み取り対応が必要となるなど煩雑である。

そこで、経済産業省主導で2018年7月に発足した「キャッシュレス推進協議会」において、仕様の統一に向けた検討がスタートしている。