AIによる株式投資初級【HFT(超高速取引)】

「High frequency trading」の略。「アルゴリズム」というプログラムに従い、マイクロ(100万分の1)~ミリ(1,000分の1)秒単位の高速・高頻度でコンピューターが自動的に行う金融取引。

HFTには厳密な定義は存在しないが、高速のコンピューター上に効率的な取引のアルゴリズムを構築し、取引所内部にある「コロケーションエリア」と呼ばれる場所に設置することで、ミリ秒単位で他の投資家より有利な位置に立ち、高速に金融取引を行おうとする特色がある。

HFTの代表的な取引戦略には、

①取引所に売りと買いの指し値注文を同時に行い、ビット・アスク・スプレッド(最良売り気配と最良買い気配の差)分の利益を得ようとするマーケットメイクを他の投資家に対して行うもの

②理論的に同一価格になるはずの複数資産の価格差を利用し、割高な方を売り、割安な方を買うという裁定取引を行うもの

③企業業績や経済関連ニュースを自動的に解釈し、一般投資家に先駆けて売買注文を行うものーなどがある。

HFTは広く普及しており、2012年時点で米国市場の約50%、欧州市場の約40%の株式取引量を占めているとされている。

日本では、2010年1月に東京証券取引所の新しい売買システム「アローヘッド」の導入により、高速取引時代が本格的に始まった。

2016年末時点で約定件数の約40%がHFTと推測される。

HFTは市場の流動性を高めるなど市場の質を向上させるという報告がある一方、取引の高速性から一般投資家との公平性や市場の公正性についての疑念の声も上かっている。

これを受け、日本では金融商品取引法が改正され、2018年4月よりHFT業者に対する登録制の導入や、HFT業者が行う注文・取引記録の保存義務づけ等が行われるようになった。